俺とイガラシの相性はお互い最悪。
大火力に一撃の決め合いは容易に予想できる。
勝率は微妙なところか。

だが、三つ目の宝玉を見逃すつもりはねぇ。
こちとら、どうしても宝玉が必要なんでな。

……上陸当初は必要のない物だったんだが。
状況が変わって気持ちが変わり、目的が変わったというところか。

イガラシか、勢いのいい男だと聞いているな。
それに魔術師よりであるとも聞いてる。
宝玉守護者じゃなけりゃ……色々と協力もしてもらえたかも知れねぇな。

まぁこればっかりはどうしようもねぇか。
生憎、宝玉を獲得のチャンスを逃すことは出来ないしな。


そんな俺は相変わらず、モテ隊のイベントの準備に追われてるわけだが……。
何か軟派な野郎っぽくなってないだろうか？
いや、気のせいならそれでいいんだが、どうも一回指摘されてからそれが気になる。

どっちかと言うとモテない奴だったはずなんだが、何でだ？

モテ隊のイベント、偽島deＭ＠ＳＴＥＲ。
選ばれしプロデューサーどもは四人となった。
……つーか俺が担当するアイドル候補、一人も決まってねぇよ。

ここから一気に展開は加速することになるだろうし、
出来るだけ早くに担当アイドルを決めたいところだぜ。
しかし、アイドル候補って結局誰なんだ？ほぼ把握できてねぇんだが。


探索の方はセバスチャンと会議した結果、一度遺跡外に出ることになった。
そして一度出てから準備を整え、火の宝玉戦に向かう予定だ。
今回は相克の関わる属性が相手なだけに、油断ならねぇだろう。
装備に火の耐性が付いたものを用意した方がいいのかも知れねぇが……うーむ。

そういえば知らぬ間に料理の腕が、人を復活させられるほどになった気がする。
……我ながらなんだこの表現の仕方は。

そんなわけでやってきた山岳地帯。
見渡す限りの険しい道中で出くわしたのは、随分と青い奴。
一瞬、空と見間違っちまうほど綺麗な姿をしてる。

が、どうも物騒な思考回路をしてるらしく、いきなり襲われちまった。
ただでさえ、この周りは人狩が集中してるだかで危険だっていうのに。
こいつとの戦いで手負いとなったところを狙われでもしたらたまらねぇ。

セバスチャンの方は初手から切り札を使うらしい。
とは言え、俺が楽するわけにもいかねぇからな。
狂瀾怒濤の力を生かして畳み掛け、一気に終わらせる！！