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仙人掌の人の時間が空けば書き込まれる偽島ブログです
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亀闇鋼 8日目
油断か慢心か、両方か。

シンと俺は既に限界だ。
立ち上がってもまともに戦うことは出来ないだろう。
クロエもペットがいない今、何時まで持つか分からねぇ。
ならば、やらねばならねぇことがある。

逃げる。

苦笑する。
多少慎重すぎる方がいいと書いたのは何時だったか。
だが、グダグダ言ってるような暇はねぇ。

シンに目線を送る。
流石は傭兵を名乗るだけはある。
考えていることは一緒のようだ。


蜥蜴の一匹が吼える。
クロエの身体が揺らいだ。
ここだ、ここしかない!

しゃあああありゃあああああっ!!
「水中でなくともペンギンは素早く動ける!」

シンが斧をブーメランの如く横投げする。
一匹の首元を斧が裂いた。
その隙にクロエの身体を担いで走る。
二人を追おうとする三匹の蜥蜴の眼前に、俺が立ち塞がった。

タイミングに狂いはない。
狙い済ましたかのようにバッチリだ。
いい相棒だぜ、全く。

ガアアアァァァッ!!

劈くような叫び声が三つ、耳を突き抜ける。
俺の自身の力はもう無く満身創痍だ。
それが野生の勘からか、連中も感じ取ってんだろう。

だが、こんなところで食われて終わる気はねぇ!

背中の刺青に力を集める。
裂けるように痛む。
焼けたように疼く。

「さあっ!見さらせえええっ!!」

今は借り物の力だが、必ず調伏してやる。
そう決意しながら、開放する。

「こいつがぁ……本物の玄武だあああああああああっ!!
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